アクチュアリーとは何か、その仕事と意味

保険の基本的な理念は「相互扶助」にあります。

相互扶助とは、いわゆる「助け合い」のこと。
大勢の人が少しずつお金を出し合って大きな財産をつくって、もし誰かに万一のことがあったときには、その共有財産の中からお金を出して経済的に助け合うという仕組みです。

とはいえ、仲間内・友人関係だけでは大きな共有財産をつくるのは難しいでしょう。

そこで出てくるのが生命保険に代表されるような保険事業です。事業として大勢の保険契約者を募ることで、大きな共有財産を作ることができます。不確実な将来に対して、最小限の負担で備えをすることができるという意味で、非常に公共性の高い事業が保険ビジネスといえるでしょう。

しかし、保険事業には必ずリスクがともないます。保険契約者は、保険会社に保険料を支払う代わりに、保険会社は契約者に万一のことがあったときの保障をします。つまり、保険が無ければ個人で背負わなければならない人生のさまざまなリスクを、保険料と引き換えに保険会社に引き受けてもらうわけです。ですから生命保険ビジネスの本質とは、リスクの引き受けといえるでしょう。

このときには当然、リスクを見積もり、そのリスクに見合うだけの保険料をもらわなければビジネスとして立ち行きません。

では、どのようにしてリスクを見積もるのか?

ここで活躍するのが「アクチュアリー」です。
アクチュアリーの仕事は、確率・統計学といった数学的な手法を用いて保険(ときには年金)のリスクを見積もることです。その際にはさまざまな保険数理・保険数学の知識も必要となります。そのように数学と保険の知識をもちリスク管理を行うプロフェッショナルがアクチュアリーなのです。

当サイトでは、そんなアクチュアリーの仕事や概要、社会的な意味などについて紹介します。